マグカップ (陶磁器製品)

「熱い飲料を入れるとタテ割れ・底抜けケースがあります」

過去数年にわたって、大手のインテリア・家具ショップや流通、テーマパークなどで販売している海外製のマグカップ(主に陶器製)が、例えばコーヒーなどの熱い飲料を注ぐと、タテにマグカップが分断される、あるいは、底が抜ける、などの事故、回収が起きています。

マグカップは、非常に身近なもので、“昔”から製造されています。 マグカップが、落とす・ぶつけるなどの物理的な衝撃ではなく、熱い飲料を注ぐと割れる、などは思ってもみないことであったかもしれません。

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熱い飲料を入れるとタテ割れ・底抜けケースがあります

日本のメーカーに聞くと、陶器製のマグカップが割れることは無いといいます。 品質試験をこまめにやっているわけではなく、設備が最新なわけでは無いと理解します。 (最新の工場もあるかもしれませんが…。) “職人”的に製造しており、つまり、異常に気付く力、工程をとめ・対策を考え・テストする力(経験則、責任感)があるから、割れることは無い、と断言できるのでは、と想像します。

一方、安価で量産製造している海外工場などは、小さな異常に気付くことがなく (工員も工場責任者も会社オーナーも陶磁器の“プロ”ではない?)、工程をとめる裁量もなく、多少の不具合品は修繕して再度工程に戻し、とにかく量をつくることに終始し、品質に関しての重要視が“あまり”ないところもあるようです。 特に、日雇いなのか、出稼ぎなのか、その製品を作ることへの責任感・プライド無き(指導も無き)工員が細分化された単純作業を朝から晩まで実施しています。

JISの規格では、陶磁器に対する熱衝撃の試験があります。 120℃や140℃などの温度差に耐えられるかを確認するものです。 陶磁器は、釉薬と素地の熱による膨張率が強く異なりますと割れ、ヒビなどの異状につながり得ます。 また、製品の形状 (厚いところと薄いところがある)、焼成工程後に見つかった異状に対して釉薬を塗り直すなどの修正をして再度、焼成することや、水分率の問題なども悪影響し得ます。

海外製造は輸入事業者、国内販売者などにとってはブラックボックスです。 日本人が張り付き工程チェックすることができればより良いですが、それでも言語の問題、地理的な問題(時間、費用)なども絡み、工場をコントロールすることはなかなか困難なものです。 こまめな品質検査や検品を適切に実施することが望まれます(それだけで事故・クレームを防げるわけではないですが)。 最低限JISの規格試験、追加で実用試験、更には材料・工場・ロットなどの変動要素を規定して細かく検証することなどが望ましいでしょう。

陶磁器
問い合わせ先: TEL 03-5944-1180 (宮内、武藤)

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