「その<PS>Eマーク、信頼できる?」
電気製品には、電気用品安全法という法律で各種技術基準が要求されます。ACアダプタはその中でも特定電気用品に該当し、法的要求の基準に適合していることの証明として<PS>Eマークというものを定格銘板に表示しなければなりません。このマーク無きアダプタを日本国内で販売などすることは法律違反になります。
そもそも<PS>Eマークが無いACアダプタを、電気製品とともに販売していたケースがあります。電気製品を専門に扱っていない輸入・販売者様にこの知識が無く、海外の製造側も適切に注意喚起をしていない背景で、発生しました。
一方で、この<PS>Eマークが表示されているにもかかわらず、内部を観察・検査してみると、当該技術基準に適合しているとは言いがたく、マークだけを任意に貼り付けているのではないか、という疑問がわくような海外製のACアダプタがあります。あるいは、工場での製造レベルが何らかの理由で悪化したなど、要求される技術レベルを実現できない状況で製造された個体であったのかもしれません。
また、ACアダプタは技術的に問題がなく、適切に<PS>Eマークがつけられていると判断される場合も、電気製品自体との相性が悪いことがあります。例えば、電気製品が要求する電流レベルをACアダプタが供給するのがほぼ困難な仕様のACアダプタを採用してしまい、常に“フル稼働状態”で、ACアダプタが異状に発熱するケースがあります。表面温度が80℃や90℃になります。床材を溶かしたり、火傷したり、ACアダプタが破損したり、各種被害につながります。大きな事故に拡大する可能性を内包しています。
電気製品は発熱、発火を原因に健康被害や家財への悪影響が非常にありえる製品です。ACアダプタに<PS>Eマークがあるからと安心せずに、“もしかしたら…”を念頭に品質の検証を実施されることが推奨されます。また、このACアダプタがつながる先の電気製品自体も電気的構造、設計が問題ないか、製品とACアダプタの関係性も適切か、これらを留意して製品化、輸入、販売していただく必要があります。
ACアダプタ <PS>E、電気製品
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